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WinActor TOP導入事例NTTデータ購買部 | AI-OCR × RPAの連携で戦略調達の鍵となるデータベース作成を自動化

NTTデータ購買部 | AI-OCR × RPAの連携で戦略調達の鍵となるデータベース作成を自動化

 原価を圧縮するために相見積もりを取り、より安価なサプライヤーから資材を購入するというのは、ビジネスでは当たり前のプロセスです。しかし本当にその見積価格が相場に対して適切かといったことまで調査するのには、時間と手間がかかるものです。
 NTTデータ 購買部では、各部門が取った見積書を収集、製品やサービスごとに分類・データベース化し、BIツールを通じて社内に公開する仕組みを整えています。これにより、現場でも簡単に価格の比較・分析ができるようになり、調達コストの適正化を実現しました。2019年からは、このデータベース作成業務にAI-OCRとWinActor®を投入し、時短とコスト削減を図っています。

導入業務

・AI-OCR「DX Suite®」と連携させて、様式の異なる見積書を標準化、データベースに登録
・AI-OCRの読み取りエラーをチェック

ポイント

・円滑なデータ活用の基礎となる、データベース作成を効率化
・外部委託していたデータ登録作業のコスト削減と時短が実現

購買データベースとBIツールの連携で、3~5日かかっていた価格調査を自ら即座に実施可能に

NTTデータ 技術革新統括本部 購買部 戦略調達担当 担当課長 岡田(左から2番目)と購買部メンバー

 NTTデータ 購買部には、大きく分けて二つの業務があります。一つは全社で必要とされる物品の発注や契約処理。もう一つは、サプライヤーとのリレーションをつくったり、仕入れのコスト削減に向けた取り組みを企画・実行したりする「戦略調達」と呼ばれる分野の仕事です。冒頭で触れた調達コスト適正化の仕組みは、この戦略調達チームが運用・管理を行っています。
 その概要を簡単に紹介しておきましょう。
 各部門が資材の購入にあたってサプライヤーから取得した見積書は、発注処理を行うための購買システムに格納されます。見積書のフォーマットは各社様々なため、購買部ではBPO事業者に、NTTデータが定めている標準フォーマットへの転記作業を依頼して、データベースへ登録します。このステップでは、見積書に記された型番や製品名から、それがどのような製品なのか(サーバなのか、ネットワーク機器なのか、ソフトウェアなのか等)を製品マスターで調べ、追記する作業も行われます。
 ファイル形式もフォーマットもバラバラの見積書を、こうして「購買データベース」として一元化することで、データとしての活用が容易になります。NTTデータでは一定の権限を付与された社員であれば、TableauといったBIツールを使ってこのデータベースにアクセスし、進行中の案件でサプライヤーから提示された見積額が、過去の実績と比べて妥当なものなのかをチェックしたり、同じ製品をより安価に提供しているサプライヤーを検索したりすることができるようになっています。

分析データの蓄積から活用までのフロー(導入前)

提供: NTTデータ購買部

 購買データベースとBIツールを連携させた、この仕組みの効果について、購買部 担当課長 岡田は次のように語ります。

 「以前は資材を購入しようとする事業部からの相談を受けて、私たちが調査・回答するというアナログな手順を踏んでいました。しかし今では事業部が直接、BIツールで調べることができるので、購買部を介するオーバーヘッドがなくなり、事業部が自ら手軽に価格を比較できるので、全社的な調達コスト削減や時短に役立っていると思います」
 また購買部内では、自社がどのような製品を、どのくらいのボリュームで購入しているのかを容易に把握できるようになったため、既存サプライヤーとの価格交渉や新たなサプライヤー選定など、コスト削減に向けた戦略的なアクションを取ることが可能となりました。

AI-OCR × RPAによるデータベース作成で、データ作成にかかる期間を1ヶ月から1週間に短縮

 

 しかし日ごとに増え続けていく見積書をデータベースに登録するには、委託料も時間もかかってしまいます。そこで購買部では、この業務の効率化とコスト削減を図るため、AI-OCR「DX Suite」とRPA「WinActor」を導入しました。

分析データの蓄積から活用までのフロー(導入後)

提供:NTTデータ購買部

 まず一つのフォルダにまとめて収めた見積書のデータを、DX Suiteのソーター機能でサプライヤー別に分類し、製品型番、製品名、数量、価格など、データベースに必要な項目のみをデジタル変換してCSV形式に出力させます。それをWinActorで標準フォーマットへと転記し、製品マスターと突合させる、というのが自動化業務の流れです。
 様式がまちまちの見積書から、必要な項目をDX Suiteに読み取らせるには、「このサプライヤーの様式では、この領域に価格が記載されている」「この欄には数量が記載されている」といった定義をしなければなりませんが、取引のあるサプライヤーが数百あって、一つのサプライヤー内でも部門によって見積書のフォーマットが違うことがあるため、この自動化は現在、特に取引の多いサプライヤーの見積書に限って行われています。それでも処理数は月に数百~1,000件にもなるといいます。
「社内での自動化と委託の2パターンで処理できるようになったことで、委託料もデータベース登録までにかかる時間も削減できるようになりました。今後、AI-OCRの読込定義を充実させて、自動化できる見積書の数を増やしていきたいと考えています」(岡田)

 この自動化システムには、エラーが発生した際の対処策も組み込まれています。例えば読込箇所の定義をしていない新たなフォーマットの見積が紛れていた場合は、DX Suiteに読み取りエラーのフォルダへ振り分けさせる設定がなされています。また標準フォーマットへの転記時、WinActorで製品単価と数量、合計金額などをチェックして、整合性が取れないものも、やはりエラーとして一覧表示されるようになっています。エラーに分類されたものは外部委託分に回すか、わずかな修正で事足りるものは社内で対応しているとのことです。
「DX Suiteの読み取り精度はかなり高いので、エラーに振り分けられない限り、人が目視でチェックするということはしていません。それをやってしまうと自動化の意味がありませんから。現在、自動処理にかけているうちの7割ほどは、まったく人の手を入れずにすんでいるという状況です」(岡田)
 データベース登録作業の効率化・コスト削減の道筋も立った今、購買部内ではビジネスパートナーの戦略調達にも、同様の仕組みを採り入れることを検討したいと考えているといいます。
「ビジネスパートナーから提示されている価格に加え、その会社が持っているスキルや受けている認定などをまとめたデータベースは手作業で作成していますが、自動化することは、そう難しくはないと思っています」(岡田)

データ活用を進めるにあたっては、まず保有しているデータをデジタル化すること、さらにそれを標準化して扱いやすくすることが基礎だと言われています。
その基礎づくりにAI-OCRとRPAを利用し、調達業務の効率化とコスト削減を実現した本事例が、皆様のデータ活用、RPA活用の参考になれば幸いです。

 

※WinActor、 DX Suiteについてのお問い合わせはこちらから

 

NTTデータ概要

企業名

株式会社エヌ・ティ・ティ・データ(略称 NTTデータ)
NTT DATA Corporation

所在地

〒135-6033 東京都江東区豊洲3-3-3 豊洲センタービル

設立年月日

1988年(昭和63年)5月23日

主な事業内容

  • システムインテグレーション事業
  • ネットワークシステムサービス事業
  • その他これらに関する一切の事業

ウェブサイト

https://www.nttdata.com/jp/ja/

 

(2020年12月現在)

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