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WinActorアンバサダーコラム Vol.8(澁谷 匠)

2022/06/13

#澁谷 匠

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進め方、現場主導か推進部門主導か

皆さまこんにちは。NTTデータ認定 WinActorアンバサダーの澁谷です。

さて、アンバサダーコラムVol.8は「進め方、現場主導か推進部門主導か」というテーマでお話をします。

なぜ今さらこんな話をするのかと申しますと、私はWinActorアンバサダーとして、また北海道のWinActor推進者として、各種様々なイベントや勉強会等で登壇する機会が多いのですが、その際毎回といっていい程質問されたり議題にのぼる内容があります。
それが

RPAを推進するベストプラクティス(最善の方法、最良の事例)は何か」

ということです。

結論から申しますと、どのような進め方がベストかは各会社の風土やITリテラシー、推進者の立場やスキルなどなど、パターンによって変わります。その会社や企業ごとに進め方は違ってよいですし、マッチした進め方が必ずあります。

企業内でのRPA推進には大きく分けて「現場主導」と「推進部門主導」の二つがあると言われております。
私が考えるそれぞれのメリット・デメリットは以下です。

■現場主導

良い点
・RPAを適用する業務フローを一番わかっている人がシナリオを作成できる
・自分(所属担当)の業務改革に直結できる

難しい点
・専任者を置きにくい(兼任にするとシナリオ作成時間の確保が難しくなる)
・シナリオ作成者が多く必要なので、育成に時間及び費用がかかる
・シナリオの管理が大変(野良ロボットができやすい)

■推進部門主導

良い点
・専任者が集中してシナリオ作成できる
・シナリオ作成者の育成は必要最低限の人数で済む
・シナリオの集中管理が可能

難しい点
・業務の詳細を把握してシナリオ作成しなければならないため、現場の協力が不可欠となる(業務フローやマニュアルの作成が必須で、RPA導入目線での業務変更や、詳細なヒアリングが必要)
・現場の担当者はRPAを「自分事」としてとらえにくい

いかがでしょうか。
どちらの進め方も一長一短があります。
それぞれの良い点・難しい点を自社に置き換えたときにどうかしっかりと吟味して、どちらの方法でRPAを進めていくことが自社のベストプラクティスであるかをジャッジすることが肝要です。

弊社株式会社ダイナックスでは「推進部門主導」を選択し現在進めております。
現場主導を選択しなかったのは大きく以下3つの理由があります。

理由①
各現場がとにかく忙しく、現場主導で進めた場合RPA専任者を置くことはできず兼任となり、そうなった場合シナリオ作成時間の確保が厳しいのは明らか。

理由②
過去に別のITツール展開を行った際に現場主導を選択し推進を試みたが、遅々として進まずうまくいかなかった事例があったため。

理由③
業務効率化の目標を立て、達成するための実績管理がしやすい。また、シナリオ作成工数のタスクマネジメントが安易にできる。

もしこれらに心当たりがあれば、推進部門主導で進めるのも一考です。

RPA推進で悩みはつきものです。トヨタ生産方式では「困らんやつほど、困ったやつはおらん」と言います。
悩むということは、問題を見つけているということ。問題を見つけなければ解決策を考えることはできません。
一人で抱え込まず、悩みは皆で共有し皆で解決していきましょう。

アンバサダーコラムVol.8、いかがでしたでしょうか。

次回は「導入推進の切り札!らむだ式!RPA適用業務選定のすべて」についてお話します。お楽しみに。

澁谷匠のプロフィール写真

澁谷 匠(Shibuya Takumi)

株式会社ダイナックス管理本部
情報システム部DX推進企画チーム チーム長

※2023/3/31 で退任され、プロフィール等は同日時点の情報です