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WinActor TOP導入事例WinActor®導入事例【2回目の登場_ナカシャクリエイテブ株式会社】導入後の展開「 意識づけ、業務選定の方針決め、技術教育まで、全社本格導入への道のり」

WinActor®導入事例【2回目の登場_ナカシャクリエイテブ株式会社】導入後の展開「 意識づけ、業務選定の方針決め、技術教育まで、全社本格導入への道のり」

2020/03/31

通信

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写真左より:

ナカシャクリエイテブ株式会社

技術部 RPA事業担当部長 菊池 布由美氏

NPS経営推進部 部長 松野 竜一氏

 

 

 

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 2020年1月に創業60周年を迎えたナカシャクリエイテブ株式会社(以下、ナカシャ)は、ライフラインを担う企業の設備設計や図面の作成支援を手がける施設管理支援事業、交通インフラ、製造業、自治体に向けた情報管理支援事業、大学や研究機関、自治体が保有する歴史的資料の保存や活用を支える文化財事業など、幅広く事業を展開しています。
 同社が2017年にWinActorを導入し、試験運用の段階で年換算680時間以上の作業時間短縮や、ヒューマンエラーの一掃に成功したことは、すでに紹介しました。

「WinActor®導入事例【ナカシャクリエイテブ株式会社】RPAで業務効率化に成功し、人には成し得なかった「神様工数」を実現」を読む

その後、WinActorの全社本格導入に踏み切った同社を再度取材し、社内展開にあたっての工夫や苦労、効果などについて伺いました。

導入業務

・ExcelやWord、画像など工事関連情報をまとめる作業
・Webから大容量のマップデータをダウンロードする作業
・ICカードによる出社記録忘れをメールで通知する作業 など

ポイント

・テスト運用での成功を踏まえ、自社チームのみでWinActorを社内展開
・RPAについての啓蒙・教育による風土づくりからスタート
・失敗を糧に、独自の業務選定方針や申請書、教育体制をつくりあげた

試験導入した9つのロボットで大きな効果を確認

 ナカシャがWinActorを導入するに至る経緯と、その効果を簡単に振り返っておきましょう。
 同社では無駄の排除と経営効率向上のため、トヨタ生産方式をベースとしたNPS(Nakasha Profit System)を外部コンサルより長年指導を受け、実践してきました。2016年には「残業時間ゼロ」の目標を掲げ、それを推進するRPA支援チームをNPS経営推進部内に発足します。同部の最初の仕事は「全社一斉総点検」、つまり全社的に業務プロセスを可視化して、その中にある無駄を発見することでした。
 2017年、WinActorを試験導入するにあたっては、「全社一斉総点検」でロスやミスが多いと分かった業務が「自働化」(※)の候補となりました。
 この時に作成されたロボットは、「ExcelやWord、マップ(画像)などに分散した工事関連情報をまとめてシステムに登録する」「Webに掲載されている巨大なマップデータをメッシュ単位でダウンロードしてくる」など、定型かつ繰り返しが必要となる作業を担うものを中心に9つ。冒頭に記した通り、これらが大きな効果を上げたのです。

※自働化:自“動”化ではなく、人偏のついた自“働”化。すべてを機械(システム)任せにせず、異常があった時には人が作業を停止して極力不良を出さないことを目的とする。

全社展開を踏まえ、動画や見学会などで風土づくり

動画視聴会のようす

 試験運用時のロボットはNTTデータが作成しましたが、全社本格導入にあたっては、NPS経営推進部がシナリオ作成と、RPA推進支援のための啓蒙活動を手がけることになりました。導入・展開を円滑に行うため、まずは社内の風土づくりから始めたと、NPS経営推進部 部長の松野 竜一氏は語ります。
「当初、多くの社員が『RPAとは何か、頭では分かっていてもイメージが湧かない』という状況でした。そこでWinActor導入前・導入後の作業風景を比較した動画をつくって、視聴会を開いたり、共有サーバで公開したりして、より多くの人に見てもらえる環境を整えました。さらに、実際にWinActorが動いている職場の見学会も実施しました」(松野氏)
 見学会では、先述の「Webに掲載されている巨大なマップデータをメッシュ単位でダウンロードしてくる」作業に驚きを覚える人が多かったと言います。この作業は従来10名近くのスタッフを必要としていましたが、WinActor導入後には無人化されたのです。
「ロボットが年末年始も休まず作業するので、担当者は1日1回、ロボットが動いているかどうか確認するだけで良くなったと説明すると、WinActorの凄さを実感してくれたようです」(松野氏)
 その他、マネージャークラスが出席する会議や、一般社員も参加するミーティングの中で、松野氏をはじめとするNPS経営推進部の面々が、RPAの概念や、「RPAは残業をゼロにするために使うもの」という意識を浸透させていったといいます。

失敗の経験を活かし、ルールづくりや担当者教育に取り組む

出典:NTTデータ東海 主催セミナー「WinActor全社導入までの道のり」※クリックすると拡大します

 2017年9月、いよいよ全社の業務を対象に自働化が始められることになりました。ロボット作成を担当するRPA支援チームは、NPS経営推進部の若い社員たちで構成されました。システム開発系の人材ではありませんが、WinActorについてはNTTデータによる研修を受け、また試験版の作成にも携わっていたので、技術的には問題がないと思われていました。
 しかし実際は「大失敗だった」と松野氏は言います。
「自働化する現場からの簡単なヒアリング、従来の作業を撮影した動画、提供された資料…そういったものだけでシナリオをつくってしまったのが失敗の理由です。本来ならきちんと要件を定義したり設計書を残したり、様々な準備が必要だったのですが、チーム設立当初はそこまでの知識がなかったのです」(松野氏)
 そこでRPA支援チームでは、改めて自働化までのプロセスをまとめました。自働化する業務は、「全社一斉点検」で標準化されたルーティン業務に絞りました。そしてその作業手順が何パターンあるのかを確認します。

「パターンについての考え方を、私はハンバーガーに例えて説明しています。普通のハンバーガーは【バンズを置く】【レタスをのせる】【パティをのせる】【タマネギやソースなどをのせる】【バンズをのせる】という工程でできあがりますが、もし、チーズバーガーをつくらなければならないこともあるというのであれば、どこかで【チーズをのせる】という工程を入れた、別のパターンを用意しなければなりません」

出典:NTTデータ東海 主催セミナー「WinActor全社導入までの道のり」※クリックすると拡大します

 次にその工程が論理的に整理できるかどうか、つまり条件に合わせて機械的に分岐していけば、目的の結果を達成できるかどうかをチェックします。「できる」と予測ができてはじめて、その業務を自働化の候補にするのです。
 こうした業務選定方針に加え、定義された要件の解釈違い・シナリオの作成ミスを防ぐために、必要な帳票類(RPA申請書・要件定義書・基本設計書・品質テスト・RPA管理表)を準備し、さらには教育体制も強化しました。RPA支援チームが講師を務める技術講習の他、動画を見ながら自席で独習できる仕組みも整えています。
「本格導入を始める前、各部門にはRPA担当者を決めてもらっていましたが、技術的な知識がないために、完成したロボットを渡しても運用が上手くいかなかったことがありました。そこでこの教育体制を敷いたのです」(松野氏)

3年で累計約90,000時間を短縮、他社のサポート事業にも着手

菊池 布由美氏

ナカシャでのWinActor本格導入は進み、導入から約3年経った2019年末時点で、自働化された業務は161件、累計89,200時間もの時短を実現、残業時間は約30%の削減につながりました。
 また2018年9月には技術部内にWinActorの外部販売と導入支援・シナリオ作成支援サービスを提供するチームを発足させました。チームのリーダーである技術部 RPA事業担当部長の菊池 布由美氏は、「当社が社内活用している経験とノウハウを、業界を問わず、多くのお客様に利用していただければと思っています」と語ります。
様々なハードルを乗り越えて社内展開をしてきた、ナカシャならではのサポートが期待できそうです。

RPA化を社内展開していくために必要な3つのポイント

松野 竜一氏

最後に松野氏から、RPA化を推進していくにあたって必要なことを伺いました。
「RPA推進部門にとって重要なポイントは3つあると考えています。まずは現場と一緒に考えるということ。仕事を効率化して残業を減らすという目的は、現場も推進部門も一緒なのですから、協力して問題の解決方法を考える姿勢を持つことです。
二つ目は継続すること。自働化する・しないではなく、する前提でやり続け、社内にそれが当たり前だという風土をつくること。
そして最後は『攻めの支援』です。我々は最終的には現場主導でRPA化を進めていって欲しいと思っています。そのために我々はRPA化の牽引役となりつつ、現場でもできることについては、サポート体制を整えて背中を押す、という姿勢で臨んでいます」
 今後はAI-OCRの活用なども視野に入れ、さらなる効率化を進めていくというナカシャクリエイテブ。当初掲げた「残業時間ゼロ」の目標に向け、その歩みは続いています。

 

 

 

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会社概要

会社名(商号)

ナカシャクリエイテブ株式会社

本店所在地

愛知県名古屋市天白区野並二丁目213番地

創業

1960年(昭和35年)1月1日

事業概要

3つの事業領域 <施設管理支援事業、情報管理支援事業、文化財事業> に対して、<GIS/調査・設計、システム開発/IT、画像処理> の3つのコア技術により、事業を多角的に展開。

ウェブサイト

https://www.nakasha.co.jp/

RPA導入効果

3年4ヶ月で89,200時間

体制

NPS経営推進部 RPA業務支援課 7名

その他

豊富な導入実績とノウハウでお客様のRPA導入サポートサービスも行っております。

RPA導入サポートサービスのお問い合わせ先 : URL:https://www.nakasha.co.jp/service/rpa01.html

 

WinActor販売特約店

会社名(商号)

株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東海

本社所在地

愛知県名古屋市中区錦2-17-21
NTTデータ伏見ビル

取扱商品

WinActor、WinDirector、WinActor関連サービス、DX-Suite

独自ソリューション

下記ご参照ください。
http://www.nttdata-tokai.jp/solution/

ウェブサイト

http://www.nttdata-tokai.jp/solution/winactor.php

RPAソリューションのお問い合わせ先

第三事業部 営業担当
TEL : 050-5556-3688
(ウェブサイト「お問合せ」からも受付可能)
平日9:00~17:30

2020年3月現在)

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