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WinActor TOP導入事例WinActor®導入事例【弥生株式会社】カスタマーセンターの業務を一部自動化、月303時間の作業を削減。業務プロセス効率化、属人化の解消にも効果

WinActor®導入事例【弥生株式会社】カスタマーセンターの業務を一部自動化、月303時間の作業を削減。業務プロセス効率化、属人化の解消にも効果

WinActor導入事例_弥生様

「弥生会計」をはじめとする業務ソフトウェアや、関連サービスの開発・販売・サポートを展開している弥生株式会社では、2018年3月より「WinActor」の本格運用を開始した。現在は、顧客サービス本部が大阪と札幌に持つカスタマーセンターでの業務に活用し、成果を上げているという。導入までの経緯や効果について、同社顧客サービス本部 副本部長 兼 開発本部 情報システム部 部長の杉浦 雅幸氏とエンジニアリーダーの山下 仁氏、そして顧客サービス本部 統括リーダー 槌野 彰氏に伺った。

対応すべき製品の多さ、人材確保の難しさから、RPAの検討を開始

弥生がRPAの導入を検討するようになった理由のひとつは、ITの進化に伴って推し進めてきた製品ラインナップの拡充にあるという。

杉浦氏:「当社では1987年の「弥生」シリーズ販売以来、長年、デスクトップアプリケーションだけを扱ってきました。しかし現在は時代のニーズに合わせてクラウドアプリケーションも拡充し、さらに製品同士の連携利用もできるようにしています。そのためカスタマーセンターへ寄せられるお問い合わせが複雑化し、適切に回答するには相応の習熟度が必要となってきました。」

(顧客サービス本部 副本部長 兼 開発本部 情報システム部 部長 杉浦 雅幸氏)

槌野氏:「扱っている製品・サービスがお客様の業務に大きく関わるものなので、オペレーターの習熟度を上げるにも時間がかかります。」

こうした課題に、昨今、各業界で深刻化しているコールセンターでの人手不足という社会背景も加わり、弥生では限られた人員に有効に働いてもらうための効率化が急務となっていた。

杉浦氏:「そこでカスタマーセンターの業務を、人が注力すべき業務とそうでない業務に整理し、後者については自動化をしていくことにしました。自動化には以前から注目していたRPAを利用しようと決め、2017年11月から導入に向けての検討を始めました。」

属人化された業務の洗い出しには、人と人との信頼関係が重要

RPA導入はまず、業務の洗い出しと可視化から始められた。同社のカスタマーセンターでは、オペレーターの中でもIT活用に長けた特定の何人かが、本来の顧客対応に加え、各種集計業務や顧客管理システムのマスター管理業務を行っていた。例えば顧客サポートのコール件数や、誰がどんな対応をしたのかといった、オペレーターの人事評価につながる集計や、製品ごとの問い合わせ内容・件数の集計、従業員マスターの更新などだ。こうした業務は属人化されてしまったものが多く、それぞれの担当者が独自のルールや手法を用いて業務を行っていたという。

杉浦氏:「世の中には属人化された業務に、自分の存在意義を見出している人もいると思うんです。そういう人たちから、『自分の仕事を奪うかもしれない』と思われている業務の自動化を進めるためのヒアリングを行うには、人間同士の信頼関係が重要です。そこでRPAの導入や自動化の開発に関わる作業は外部の企業に依頼せず、自社内で行うことに決めました。」

「現場との信頼関係が築けている開発者」という条件にぴったりだったのが、開発本部のエンジニアリーダー、山下氏だった。氏は当時、顧客サービス本部に所属しており、カスタマーセンター業務についての知識とITエンジニアとしての技術、双方を兼ね備えていたからだ。開発チームには山下氏の他、やはり顧客サービス本部出身の開発本部スタッフや、ITに詳しい顧客サービス本部スタッフが選ばれた。

(開発本部 情報システム部 エンジニアリーダー 山下 仁氏)

開発チームがカスタマーセンターでヒアリングを行ってみると、「引継ぎが繰り返されたことで、プロセスとしては存在しているものの、もはや不必要と思われる業務」や、「本来1回ですむ集計が、3つに分割されているケース」など、無駄と思われる業務が複数見つかった。属人化が進んでいたことで、誰もそうした無駄に気づかなかったのだ。開発チームではそれらを整理すると同時に、誰でもその業務に対応できるよう、業務プロセスフローを作成していった。

「WinActorなら、現場のオペレーターにも直感的に利用できそう」

RPAツールは、「プログラミングの知識がなくても扱えること」「費用対効果」「サポート体制」をポイントに、複数の候補の中から「WinActor」が選定された。特にカスタマーセンターのオペレーターでも操作できる使いやすさと、他社製品に比べライセンス料が安価だったことが決め手となったという。

山下氏:「購入窓口を引き受けていただいたシステナさんの紹介で、NTTデータ主催の初心者講習会を受けましたが、『WinActor』は“とっつきやすい”という印象でした。」

槌野氏:「私たち顧客サービス本部でも、完成したロボットを利用する立場から講習会に参加したのですが、シンプルな『WinActor』のUIなら、現場の人間でも直感的に操作できそうだと感じました。」

(顧客サービス本部 統括リーダー 槌野 彰氏)

RPAが動いている様子を見ることで高まった、現場での期待感

試験導入は10業務を選んで行われ、以下のような属人化業務が「WinActor」によって自動化された。

  • 電話でサポート対応した顧客に、メール・アンケートを送信し、その結果をWebサーバで集計、結果をExcelなどに貼り付けて報告書にする
  • FAQサイトのアクセス集計結果(Googleアナリティクス)をダウンロードし、Excelで加工・集計して共有する
  • 製品・サービスの購入前相談があったら、その申し込みデータを顧客管理システムに登録する

山下氏:「実際にロボットが作業をこなしている様子をカスタマーセンターのスタッフに見てもらったら、『おお!』という声が上がりました。これまで苦労して行っていた作業が自動でスピーディに行われていることに驚いたんでしょう。その後は『これも自動化できないか』『この作業についても相談したい』という反応が出てくるようになり、現場でもRPA化への期待が高まり始めました。」

弥生様_大阪カスタマーセンター

(開放的なオフィス、大阪カスタマーセンター)

 

1年足らずで303時間の作業を削減、顧客対応や対応品質改善に注力できる環境に

シナリオ作成も含めて約2か月にわたって行われたこの試験導入で、作業時間の削減効果は月に約133時間を記録した。この成果を受けて2018年3月、顧客サービス本部での本格運用がスタート、同年中に45の業務が自動化され、月303時間の作業時間削減が実現した。属人化業務が標準化、自動化されたことにより、それまで集計業務を任されていたスタッフは、本来の顧客対応により多くの時間を取れるようになっているという。

またこれまで勤務時間前や昼休みに行わなければならなかった作業(スーパーバイザーが行うオペレーターの準備完了確認など)も、就業時間外にロボットに処理させることで、余裕を持った仕事ができるようになっている。さらに、オペレーターの対応を記録したテキストログから、適切ではない言葉や注意すべき言葉(アラートワード)を「WinActor」で拾い出し、対応品質の改善に役立てる試みも行われている。

山下氏:「シナリオ開発は大阪・札幌、それぞれのカスタマーセンターで行っていますが、活動自体の運営は大阪のチームメンバーが中心となって進めています。共用できるシナリオは大阪と札幌をWindowsのリモートデスクトップ機能でつなぎ、遠隔で実行できるようにしました。またロボットの多くは、Windowsのタスクスケジューラーで自動的に起動するようになっていますので、スタッフが集計業務のために何かを操作するということは、殆どなくなりました。」

「WinActor」導入は、BPR(ビジネスプロセス最適化)を推進するきっかけのひとつに

こうした自動化の取り組みや効果は、経営会議や四半期会議でも発表され、高い評価を得ている。2019年には50業務の自動化で、さらに月400時間の作業時間を削減する目標を立てているとのことだ。

杉浦氏:「『WinActor』の導入をきっかけに、作業時間の削減という直接的なメリットはもちろん、業務の見直しを推進できたというのが大きなメリットでした。本来あるべき業務の姿を正しく映し出す(見える化する)という本質が揺らいだままでは、どんな自動化システムをつくっても大きな手戻りが発生してしまう。その点、当社の業務の見直しから業務の自動化に至るまでのプロセスは、特に上流工程で作成する成果物(自動化する元となる業務を可視化したもの)の品質に細心の注意を払って取り組んでおり、他社に負けないプロセス・成果物を実現できていると自負しています。」

働き方改革や人材不足でBPR(ビジネスプロセス最適化)に取り組む企業も増えているようだが、「WinActor」は効率化を実行する力だけでなく、プロセス見直しの推進力としての効果も期待できるといえそうだ。

 

会社概要

会社名 弥生株式会社
所在地 東京都千代田区外神田4-14-1 秋葉原UDX 21F
設立 1978年
事業概要 トップクラスの販売本数を誇る業務ソフトの開発・販売の他、業務・事業支援にもビジネスを展開、スモールビジネスの事業の立上げと発展の過程で生まれるあらゆるニーズに応える「事業コンシェルジュ」として進化を続けている。
ウェブサイト https://www.yayoi-kk.co.jp

「WinActor」販売パートナー

会社名 株式会社システナ
所在地 東京都港区海岸1-2-30 汐留ビルディング14F
ウェブサイト https://www.systena.co.jp

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