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京葉銀行|RPA + AI-OCRでクラウドサービスを活用する銀行のセキュリティ対策とは?

2021/03/25

WA+OCR利用事例

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写真左より:  株式会社 京葉銀行
営業企画部 IT戦略グループ リーダー 久保田 俊弘 氏 / 営業企画部 IT戦略グループ 茶野木 立子 氏

 

 千葉県を代表する地方銀行のひとつ、京葉銀行がWinActorを導入したのは2018年。以来、内製中心でシナリオ開発に取り組み、現在では82もの業務が自動化されています。さらなる業務効率化をはかるため2020年2月からは、紙の帳票類に記載された情報をデジタルデータに変換できるAI-OCRサービス「DX Suite」(開発:AI inside社)の利用を開始しました。文字認識の精度やWinActorとの親和性の高さから「DX Suite」AWS版、つまりパブリッククラウドに接続して利用するタイプのものが選定されました。

 セキュリティに厳格さが求められる銀行が、こうした外部接続型のサービスを利用するにあたって配慮していること、WinActorとの連携による成果などを、IT戦略グループ RPA推進チームの久保田 俊弘氏、茶野木立子氏に聞きました。

導入業務

・住宅ローン事前審査申込書(紙)の記載内容のデジタル化
・デジタル化された申込の内容を、各種システムへ自動入力
・取引履歴の確認など、各種照会業務の自動化

ポイント

・WinActor + DX Suiteで26,737時間の作業を効率化
・DX Suite利用(パブリッククラウド接続)にあたって、厳重なセキュリティ対策を用意
・IT活用でフロント業務の負担を軽減、営業力強化につなげる

申請書や照会依頼書など、紙が集中する部門にDX Suiteを導入

 京葉銀行が現在、WinActorとDX Suiteとの連携利用を行っている主な部門は、同行でも特に紙の書類が集中する本部の住宅ローン取り扱い部署と取引照会を取り扱う部署です。
住宅ローン取り扱い部署の重要な業務は、各支店や不動産業者、ハウスメーカーなどから寄せられる「住宅ローン事前審査申込書」の記載内容を、同行の管理システムや複数の照会システムに入力して、ローン契約を結んでも問題ないかチェックすることです。審査依頼は、申込用のWebサイトや郵送、FAXなどを通じて年間数千件以上あります。

 申込書の項目を入力する作業や調査するための照会をとる作業は1件あたり30~60分かかる作業で、担当者には大きな負担となっていましたが、2018年、Webサイトからの申込、つまり記載項目が既にデジタル化されている申込については、WinActorでシステムへ自動入力する仕組みを整えて、効率化を進めています。そして2020年のDX Suite導入で、紙の申込書の記載内容をデジタル変換することができるようになり、変換後はWeb申込と同様、WinActorに入力作業を任せられるようになっています。

提供; 京葉銀行

 一方、取引照会業務部署は、各官公庁等などから寄せられる取引照会等に対応する部門です。
「こうした照会は年間に数十万件もありますが、照会依頼書の書式や項目は各組織によってまちまちで、預金者の検索や回答書の作成などを、すべて手作業で処理する必要がありました」(茶野木氏)
 同行ではDX Suiteの帳票定義設定を活用し、各書式の依頼書から必要な項目を的確に読み取ってデジタルデータへと変換、それをWinActorに渡して預金者の検索、回答書の作成作業を行わせることで、担当者の負担軽減に役立てています。

「取引照会業務については、NTTデータが提供しているpipitLINQ(ピピットリンク※)を導入しております。当行でも今後1年で照会業務の3割をそちらに移行させる計画ですが、紙での依頼はまだしばらくは残るでしょう。この過渡期はAI-OCRとRPAの連携利用で乗りきりたいと考えています」(久保田氏)
※pipitLINQ: 行政機関から金融機関への預貯金の照会業務をオンライン化するサービス
https://pipitlinq.jp/

パブリッククラウドを利用したサービスで、顧客情報を守るために

 さて、冒頭でもご紹介したとおり、同行のDX SuiteはパブリッククラウドをプラットフォームとしたAWS版です。紙帳票のスキャンデータをAWSにアップロードして文字認識エンジンに読み取らせ、デジタルデータとして書き出されたファイルをダウンロードして使用します。つまり顧客情報を、一旦パブリッククラウドにのせる必要が生じるということです。

このプロセスでのセキュリティを、京葉銀行ではどのように担保しているのでしょうか。久保田氏は、DX Suite導入以前から、パブリッククラウドを利用したビジネス展開は行われており、そこでの対策を踏襲していると説明します。
「当行で行っているパブリッククラウド関連サービスには、例えば家計簿アプリとの連携があります。このような外部連携は、もはや必然でした。対応しないと当行がお客さまに選ばれなくなってしまいます」

 家計簿アプリには、ユーザーがスマートフォンやタブレットで、自身の銀行口座等の情報を一元的に閲覧できる機能があります。金融機関がAPI接続を許可したアプリ事業者に、口座情報を提供しているから可能となっているサービスです。
「ユーザー情報は、パブリッククラウド上のサーバーで事業者が管理していますが、当行としてもそのセキュリティに無責任ではいられません。事業者側に情報漏洩のリスクがあれば、当行の信用に大きく関わる問題になります」(久保田氏)

 そこで同行ではこうした外部サービスとの連携時、運営企業のセキュリティ体制について厳しい審査を行い、また連携後も定期的なセキュリティチェックを求めています。このチェック項目はシステム管理部門が作成したもので、運営企業が利用しているシステム名称やシステムの概要、運用管理についてや、操作履歴のモニタリングをしているか、ユーザーIDの管理者を明確に定めているか、利用しているデータセンターやサービス事業者の管理について…など、30以上にも上ります。

「DX Suiteの導入・利用にあたっては、開発・運営しているAI inside社にも同様の審査を行って、厳格なセキュリティを維持できるようにしています。また我々の側でもDX SuiteにアクセスできるIPアドレスを絞って、当行のシンクライアント環境からしか接続できないようにしたり、外部との通信状況をモニタリングして、異常なデータの流れがないかをチェックしたりと、常にリスク低減に努めています」(久保田氏)

本部への業務集中でフロントの負担を軽減、営業力の強化を進めていく

WinActorとDX Suiteの活用で、これまでに82業務で26,737時間の効率化を実現した京葉銀行。今後は業務の本部集中化をさらに進めているといいます
「扱う紙の書類と業務量が少ないと、スタッフが手作業で入力した方が効率的な場合もありますが、取り扱う件数が増えれば増えるほど、WinActorやDX Suiteによる処理時間の削減効果が上がります。住宅ローン業務で計測したところ、処理すべき処理が1件だけだと、人が入力した方が一連業務で5分程早くなるのですが、これが10件になると逆に65%の時間短縮につながりました。ですから今、各営業店などで処理している案件を本部に集中すればするほど審査コストが下げられると考えています」(久保田氏)

 こうした業務の集中化が進めば、営業力の強化も図っていけると、久保田氏は語ります。
「今後、当行が営業力を高めていくには、フロントで行っている業務をできるだけ本部で吸い上げ、営業担当者の負担を軽くする必要があります。WinActorとDX Suiteを活用すれば今いる人員だけで、本部で処理できる業務量を増やしていけると考えています。経営層にも、こうしたテクノロジーの利用が、フロントに労働力の余剰をつくることにつながると理解していただいています」

(まとめ)
 低金利、経済成長率の低下、さらには口座を介さない給与のデジタル払い解禁が発表されるなど、厳しい状況に置かれる銀行業界。その中で勝ち残るにはITを効果的に活用し、バックオフィスのさらなる効率化と営業力の強化を迅速に進めていくことが重要となってきそうです。

株式会社京葉銀行 会社概要

企業名

株式会社京葉銀行

所在地

千葉県千葉市中央区千葉港5-45

設立年月日

1943年(昭和18年)3月31日

主な事業内容

  • 千葉県を経営基盤とする地方銀行

ウェブサイト

https://www.keiyobank.co.jp/

RPA導入効果

82業務:26,737時間削減

体制

営業企画部IT戦略グループRPA推進チーム 4人

 

WinActor販売特約店

会社名(商号)

株式会社エヌ・ティ・ティ・データ・ビジネスブレインズ

本社所在地

東京都港区芝公園2丁目4番1号 芝パークビルA館14階

取扱商品

WinActor、WinDirector、
DX Suite、NaNatsu AI-OCR with DX Suite、
スマート自治体プラットフォームNaNatsu、
Prexifort-OCR

独自ソリューション

電子データ保存ソリューション(電子帳簿保存法対応)
https://www.nttd-bb.com/service/climber/
簡単ホームページ作成・更新 CMS
https://tongarikun.jp/

ウェブサイト

https://www.nttd-bb.com/service/winactor/

RPAソリューションのお問い合わせ先

ビジネスソリューション事業部 WinActorサポート窓口
PjNDBWinActorSupport@nttd-bb.com

 

(2021年3月現在)

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