医療DXの必要性とは?活用事例などもあわせてご紹介
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術を利用し、人々の生活をより良い状態に変革することです。現在、さまざまな分野でDXが求められており、医療分野のDXは「医療DX」と呼ばれています。
医療業界では人材不足の問題を抱えていますが、医療DXを取り入れれば業務効率化が図れ、問題解決につながる可能性があります。また患者の医療環境の改善も可能になるため、医療DXが注目を集めているのです。
しかし、「医療DXが必要かわからない」「どのように取り入れたら良いかわからない」という方もいるでしょう。そこで本記事では、医療DXの意味や必要性、メリット・デメリット、活用事例を解説します。おすすめのツールも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
INDEX
医療DXとは?読み方は?何の略?
医療DX(デジタルトランスフォーメーション)は、病院や介護などの医療分野において、デジタル技術の導入と活用により医療の質や効率を向上させることを意味します。例えば、オンライン診療やビッグデータの活用などがあげられるでしょう。
医療分野における事務作業(医療事務や経理など)のDXも、医療DXに含まれます。事務作業のDX化の例には、ペーパーレス化(電子カルテ)やオンライン予約などがあげられます。医療DXにおいて、RPAを活用して事務作業を効率化すれば、医療経営の効率化や低コスト化が可能です。
RPAとは、ロボティクス・プロセス・オートメーションの略で、パソコン上で行う作業をロボットで自動化する技術のことです。最近では、多くの医療機関がRPAを活用し、業務効率化と自動化を実現させています。
※RPAについてはこちらの記事で解説しています
RPA導入のメリット・方法は?費用や導入事例などもご紹介
医療DXの必要性・背景とは?
総務省が公表するデータ(※1)によると、「医療、福祉」分野のDXの取り組み状況は9.3%でした。他の業種と比べて大幅に遅れを取っており、DXの余地が大きいと考えられます。医療業界では慢性的な人手不足が問題とされています。より効率的に業務を回し、人材不足の問題を解消するためには医療DXが欠かせません。
全日本病院協会の「医療機関経営状況調査(※2)」によると、2022年の医業利益が赤字の病院の割合は77%(前年73.5%)、経常利益が赤字の病院の割合は51.6%(前年43.3%)でした。このように、現在は多くの医療機関が経営難にあえいでおり、経営効率のアップは必要不可欠です。例えばオンライン診療を導入すれば、診療が難しい地域でも診療が受けやすくなるため、診療報酬の向上につながるでしょう。
※1総務省による「デジタル・トランスフォーメーションによる 経済へのインパクトに関する調査研究の請負報告書」(PDF)
※2一般社団法人 日本病院会、公益社団法人 全日本病院協会、一般社団法人 日本医療法人協会による「医療機関経営状況調査」(PDF)
医療DXのメリットとは?
医療DXの推進により医療情報がスムーズかつ迅速に共有できれば、患者に適切な医療を受けてもらえます。事前予約により待ち時間が削減できたり、遠方にお住いの方がオンラインで医療を受けられるなど、患者の医療体験を向上できるでしょう。
また、RPAを利用すれば医療物品の在庫管理や書類の作成、経理関連の業務などの業務を自動化し、大幅な業務効率化、コスト削減が実現できます。従来の紙の情報管理方法では、災害などでデータを失ってしまう恐れもあります。医療DXによってBCP(事業継続計画)を強化すれば、非常時にバックアップデータやインターネットの利用により、医療継続が可能になります。
医療DXのデメリットとは?
診療情報をデータ化することによってサイバー攻撃を受ける可能性もあり、セキュリティ面での不安が生じる恐れもあります。そのため、セキュリティ性の高いツールを利用することが重要です。
医療機関内部のデジタルリテラシーが高くない場合には、医療DXの際に専門的な知識やスキルなどの教育が必要になります。また、知識のある人材を採用したり外注したりしなければならない場合もあるでしょう。
オンライン診療など、オンラインをメインに業務を進めることになると、ITリテラシーの低い人には医療行為が届きにくくなる恐れもデメリットの一つにあげられます。
医療DXなら「WinActor」
「WinActor」は、NTTグループにより開発・利用されてきた純国産「RPA」ソリューションであり、Windows端末上のアプリケーション操作を学習し、自動実行するソフトウェアロボットです。大量の事務処理を自動でロボットが行ってくれるため、本来行うべき仕事に注力でき作業ミスも減らせます。
Office製品はもちろん、ERPやOCR、電子決済などさまざまなシステムに対応可能です。操作性が高いため、プログラミング知識や特殊な言語を覚える必要がなく、IT知識が少ない方でも安心して利用できます。
不安や疑問が出た場合には技術社によるサポートも行っており、パソコン1台から少ないコストで導入可能です。無料トライアル期間もあるので、従業員不足に悩んでいる、業務効率化を図りたいと考えている方は、ぜひ導入を検討してみてください。
医療DXの事例4つ
医療DXといっても、具体的なイメージができない方も多いでしょう。ここでは医療DXの事例を4つ紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
奈良県総合医療センター
奈良県総合医療センターでは、「WinActor」の導入により定型業務の自動処理が可能になったため、業務効率化が実現しました。結果的に現場のスタッフが患者に向き合う時間が増え、医療の質の向上につながったそうです。
具体的には、今まで2~3時間かかっていたリスト作成が、「WinActor」により10分程度でミスなく作成できるようになりました。また、「WinActor」は純国産RPAツールのため、今まで利用していた日本語システムとの相性が良く、大幅なシステム変更の必要もなく導入が可能になりました。
五の橋レディスクリニック
五の橋レディスクリニックは、人手不足の問題から「WinActor」を導入しています。従来は、血液検査の結果が出たあとに電子カルテに移す作業を行っており、結果が出たか否かの確認作業に手間がかかっていました。しかし、「WinActor」の導入によりアラート機能のシナリオ作成ができ、毎回確認する必要がなくなりました。
また、会計入力時の病名登録の自動化を実施したことによりスムーズな業務が可能になり、患者の待ち時間短縮にもつながっています。
厚生労働省
厚生労働省では、マイナンバーカードカードに保険証機能を持たせることにより加入している医療保険・自己負担額の確認が可能になりました。その結果、期限切れの保険証受診による過誤請求や手入力の手間が省け、事務コストの削減につながっています。
また、医療機関に薬剤情報を共有できるため、アレルギーや飲み合わせのリスク回避が可能になり、より良い医療が受けられる環境を提供できるようになりました。
昭和大学病院・株式会社フィリップス・ジャパン
昭和大学病院は、株式会社フィリップス・ジャパンとの共同研究開発により、遠隔集中治療患者管理プログラム(eICU)の運用を開始しました。eICUは、複数の病院・病棟にいるICU患者の生体・検査結果情報などを支援センターに集約することで、早期発見や集中治療現場へのサポートを可能にできるプログラムです。
eICUの導入により、ICU不足の解消、医療従事者の負担軽減を実現しています。
医療DXを推進しましょう
以上、医療DXの必要性やメリット、事例をご紹介しました。
医療DXにより、近くに病院がない方にオンライン診療ができたり、業務効率化やコスト削減が可能になったりします。現在、人材不足の問題や赤字経営を抱えている病院も多く、医療DXによる技術革新は欠かせない課題だといえます。
現在抱えている問題を解決するためにも、積極的に医療DXを推進していきましょう。
医療DXを考えているなら、国内シェアNo.1のRPAツールである「WinActor」の利用がおすすめです。純国産のRPAツールのためマニュアルやサポートはすべて日本語対応です。さまざまなアプリケーションにも対応しており、パソコン1台から手軽に始められます。無料トライアルから利用できるため、気になる方はぜひ、導入を検討してみてください。
FAQ
RPA「WinActor」は、どのような業務に活用できますか。
原則として、Windows上でのすべての作業でご利用いただけます。 具体例として、受発注情報の基幹システムへの登録や、複数システム間の情報連携、ソフト開発での検証作業等での利用実績がございます。
RPA「WinActor」は、どのくらいの稼動削減の効果がありますか。
業種や対象のデータ、文書によります。お客様による実証実験では、RPA「WinActor」を利用することで、実験の対象とした業務について最大99%の削減が可能となったケースもございます。導入事例はこちら
RPA「WinActor」が実際に動作している様子を見られますか。
担当者がお伺いしてデモを実施いたします。製品のお問い合わせよりご相談ください。また、各種展示会やイベントにも出展をしております。出展イベント情報についてはニュースをご覧ください。
RPA「WinActor」はどのような特長がありますか。
WinActorのシナリオはフローチャート図として表示されます。フローチャート図は直感的な操作で編集できますので、シナリオの微修正、チューニングであれば、プログラミングの知識がなくても対応ができます。詳しくはWinActorの製品説明をご覧ください。