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WinActor TOP導入事例大宮工業高校|マイスター・ハイスクール指定校と地元企業、先進的人材の育成教材にWinActorを採用

大宮工業高校|マイスター・ハイスクール指定校と地元企業、先進的人材の育成教材にWinActorを採用

 文部科学省が2022年に開始したマイスター・ハイスクール事業(次世代地域産業人材育成刷新事業)は、同省のWebサイトによれば「専門高校等と成長産業化に向けた革新を図る産業界等が一体となり、地域の持続的な成長を牽引し、絶えず進化する最先端の職業人材育成を推進し、成果モデルを示すことで、全国各地で地域特性を踏まえた取組を加速化させることを目的」としています。

 本稿では、マイスター・ハイスクールとして指定された学校と地域企業が、WinActorを教材に人材育成を行っている埼玉県の事例を紹介しましょう。

自ら考えられる・活用できる人材を育てるために

 2022年度のマイスター・ハイスクール事業では、埼玉県立大宮工業高等学校(以下、大宮工業)が、先進的な取り組みを行う指定校の一つに選ばれました。国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)主催の「科学の甲子園」第12回大会では、惜しくも全国出場は逃したものの、県内の有名進学校が競う県大会で、上位の成績を残している技術強豪校です。
 指定校となってからは次世代に向けた人材育成モデルの構築に、さらに積極的に取り組んでいると、野辺 純利 教頭は言います。
「県環境科学国際センターと共同で暑さ指数の測定器を作成したり、3Dプリンターメーカーの方に講師に来てもらい、プリンターの分解・組立を通して機構を理解できるようにしたり、工業高校ならではの授業を行っています」(野辺氏)

 WinActorを使った授業は、埼玉県に本社を置き、情報処理サービスやソフトウェア開発などIT関連事業を幅広く手がけるAGS株式会社の前田 稔氏の提案によって行われることになりました。同氏は、指定校における取組みの実行を統括する「マイスター・ハイスクールCEO」として任命されています。
「学校では『これをこうしなさい』と教わるものと思っていましたが、絶え間ない技術革新が行われる今日、本校のようなモノづくりの学校では言われた通りにするだけでなく、『ここをこうしたらどうなるのか』ということを考えることも重要になってきます。そういう頭を持つために、RPAの活用は生徒たちの良い道具になるのでは、と思いました」(前田氏)

AGS株式会社(埼玉県立大宮工業高校 マイスター・ハイスクールCEO)前田 稔氏

 大宮工業 電子機械科 教諭の水村 翔氏は、前田氏の提案を受け入れた理由をこう説明します。
「電子機械科はロボットをベースとした授業を展開していますが、具体的にロボットに何が求められているのか、生徒にはイメージしにくいものです。RPAという“ロボット”がどういうもので、何ができるかを知ってもらうことで、その活用まで考えられる人材を育成したいというのが、今回の授業を決めた理由です」

埼玉県立大宮工業高校 教頭 野辺 純利氏(写真右)、同 教諭 水村 翔氏(写真左)

ハザードマップ作成の自動化など、実用的アイディアも飛び出す

 授業は建築科と電子機械科との合同で行われ、AGS社員2名が講師を担当しました。1月に行われた1回目の授業では、WinActorの基本的な操作方法と自動化フローの作成までを、本稿で採り上げる2回目では、より仕事に密接した内容のシナリオ作成が題材となっています。冒頭、NTTデータの担当者がRPAの具体的な利用例を解説し、その後は生徒達から「どのようなことがRPAで自動化できそうか」を考えてもらう時間を取りました。

 事前アンケートでは、参加者140人中RPAを知っていたのが2人だけという状況だったこともあり、教室のあちこちから「思いつかない」という声が上がる中、授業や課外活動での取り組みに自動化の可能性を見出したり、社会貢献につながるアイディアを考え出したりする生徒もいました。ある男子生徒は、次のような利用法を発表してくれました。

「例えばハザードマップづくりに役立ちそうです。各地の危険度を手書きの資料で集めるのではなく、現地にいる人たちからオンラインで情報を投稿してもらい、それをRPAで自動的に可視化する仕組みをつくれば、気象庁の人たちも他の対策や研究に時間を遣えるのではないかと思いました」

具体的な課題を解決し、実社会での利用イメージを膨らませる

 授業後半は、「架空の職場での課題をWinActorで効率化する」という実践的なものとなりました。その課題とは「アルバイトの勤務表の確認」。雇用しているアルバイトそれぞれの勤務表(Excel) をWinActorで開き、記入漏れ等がないかを自動で確認するというものです。AGS講師の指導のもと、生徒達は必要な手順をフローに描き出し、そのフローが正しいかどうか答合わせをしてからシナリオ作成に入りました。

 1回目の授業で基本操作は学んでいた生徒達でしたが、きちんと動くシナリオをつくるのには慣れや経験が必要なこともあり、試行錯誤を繰り返していました。その生徒達の間を講師の方が回り、生徒の質問に答えたり、ヒントを与えたりしながら完成に導いていきました。いよいよ完成したシナリオを実行した際には、WinActorの処理の速さに声が上がる場面もありました。

 授業を終えた生徒達に、アンケートで感想を寄せてもらいました。ここでいくつか紹介しましょう。
「これからの社会では人手不足が問題になっていくので、RPAの自動化が重要視されていくのだと思いました」
「親がうどん屋をやっていて、タイムカードはあるものの給料計算が大変と言っていましたが、今回やったことを使えば給料計算の自動化が可能になり、親の負担も減ると思いました」
「このような機能があることを全く知りませんでした。このような便利な機能があるのに世の中に広まりきっていないのはもったいない」
「実践的な使い方を学べて、どのような企業でどのように使われているのかをイメージすることができた」
「RPAに対する学習意欲が上がりました。自分の今思い描いているものを、自分の手で実現できるように頑張りたい」

「時代がどれだけ変わろうと、前向きに生きていける子を育てたい」

 2回の授業を終えた担当教諭の水村氏は、今後の展望を次のように話してくれました。
「もともとExcelやWordは教えていましたが、RPAも合わせて教えた方が最新鋭の現場に近づきます。令和5年度の入学生からは生徒一人ひとりがタブレットを利用するので、応用的なものも教えていけそうです。今日のような授業は今後も実施していきたいし、実習にも採り入れたいですね。企業の伴走で教師側の負担が抑えられるのも、こうした授業のメリットだと考えます」

 WinActorを利用した授業を企画・提案したマイスター・ハイスクールCEO、前田氏は、企業が学校を支援することの意義を、こう語ります。
「今、時代は凄いスピードで変化しています。買い物はネットでできるし、スマホは昔のPC以上の性能です。5年もすれば殆どのもの・ことが変わってしまいます。だから熟練工(マイスター)と言っても、一つの技術だけでは20年30年、仕事の前線に立ち続けることができないという前提で生徒を育てねばならないわけです。変わり続ける技術に追随して勤め上げ、社会の発展に貢献できる人材を育てなければならない。我々のような産業界での経験の長い者がアドバイスすることで、いろいろな学び方があると学校の方々に気づいてもらえるのではないでしょうか ―― 時代がどれだけ変わろうと前向きに生きていける子を育てたいというのが私たちの願いなのです。」

 NTTデータでも、未来を担う若者のため、また少子高齢化で働き手が減少する日本の将来のために、これからもアカデミック領域への支援・貢献に取り組んでいきたいと考えています。WinActorはじめ、当社製品を活用した授業に関心をお持ちの学校関係者、企業関係者の皆様は、ぜひ気軽にお声がけください。

大宮工業高校 概要 

団体名

埼玉県立大宮工業高等学校

所在地

埼玉県さいたま市北区本郷町1970

創立

1925年5月1日

ウェブサイト

https://omiya-th.spec.ed.jp/

(2023年3月現在)

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