RPAの市場規模は?日本と世界の市場規模・成長率をご紹介
RPAに携わるビジネスパーソンにとっては、RPAの市場規模が気になることでしょう。これからどこまでRPA市場が成長していくのかという成長率や、日本・世界両方の市場規模について把握しておけば、これからのキャリア形成にも役立つに違いありません。
そこで本記事では、日本国内、世界両方のRPAビジネスの市場規模や、今後の成長可能性、また、RPA市場規模が成長し続けている理由などについてまとめてご紹介します。
INDEX
RPAの日本国内市場規模と将来性
日本国内RPA市場の市場規模は、年々早いペースで成長し続けてきています。矢野経済研究所によれば、2016年度には事業者売上高ベースで85億円だった市場規模は、2019年度には529億7,000万円に、2023年度には1,520億円まで成長することが見込まれています。毎年、日本国内のRPA市場規模が、すごいペースで成長し続けてきていることがおわかりいただけるでしょう。
その内訳は、RPAツール製品の市場規模よりも、RPA関連サービスの市場規模の方が大きくなっています。2016年度には13億円だったRPAツール製品市場規模は、2023年度には520億円に、2016年度に72億円だったRPA関連サービス市場規模は、2023年度に1,000億円規模になることが予測されています。
世界のRPA市場規模。成長率が高いのは日本だけではない
世界的にも、RPA市場は拡大を予想されています。
世界的なIT分野の調査会社であるガートナーによれば、2020年のRPAの売上高は「15.8億ドル(約1,738億円)」でした。
さらにここから、2024年まで「2桁の成長率」で拡大していくことが予測されており、これからも世界的な広がりが続いていくことでしょう。
引用元:ガートナー、世界におけるRPAソフトウェアの売上高が2021年には20億ドル近くに達する見通しを発表
マッキンゼーが予測したRPAの市場規模
世界中のさまざまな有名企業を顧客にコンサルティングサービスを提供している大手コンサルティング会社、マッキンゼー・アンド・カンパニーが発表している調査および予測によると、2025年までには、全世界で1億人以上のホワイトカラー労働者もしくは3分の1もの量の仕事がRPAツールに置き換わると言われています。
今はまだそのレベルにまで達していないため、今後もRPAツール、並びにRPA関連サービスの市場規模はまだまだ成長していくことが考えられるでしょう。日本国内だけでも2023年度に1,520億円だと言われている市場ですが、世界的にはより大きく成長していくことが予測できます。
RPA市場が世界的に成長している理由
RPA市場が加速している背景は大きく分けて、3つ理由があります。
その理由は以下の通りです。
- 1. 企業運営をするためのコスト削減
- 2. 人の手を減らすことによるBCP対策
- 3. コア業務へのリソース投入
1つずつ詳しく説明していきます。
企業を運営するためのコスト削減
1つ目の理由は「企業を運営するためのコスト削減」です。
政府から出されている働き方改革により、労働時間の削減を求められるようになりました。
労働時間削減を実現する手段として、RPAの導入による効率化が行われています。
日常的な業務をRPAで自動化することはもちろん、土曜日や日曜日などの休日に出勤が必要な業務をRPA化することで、人件費を削減することが可能です。
人の手を減らすことによるBCP対策
2つ目の理由は「BCP対策」です。
BCPの正式名称は「事業継続計画(Business Continuity Plan)」の頭文字を取った言葉です。
2020年から世界的に流行している新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により、リモートワークや出社率を抑制するなど、働き方を変えざるを得なかったことは記憶に新しいことでしょう。
業務を極力RPAに処理させることで、人が出社して処理する必要がなくなります。
そうすることでパンデミックが起きた際にも、適切に事業を継続できる体制を作ることが可能です。
コア業務へのリソース投入
3つ目の理由は「コア業務へのリソース投入」です。
コア業務は会社の中心業務、つまり「売上/利益」を生み出す業務を指します。
経費処理などのバックオフィス業務は会社として重要ですが、売上や利益につながる業務ではありません。
コア業務へリソースを投入することで、売上と利益を向上させることが可能です。
また、コア業務にリソースを集中させることで、生産性が向上し、業績向上にもつながります。
RPAの将来性。まだ天井はきていない
RPA市場の今後の動向については、概況の部分でも記載した通り右肩上がりに市場が拡大する見込みです。
特に、以下の分野での拡大が見込まれています。
- 紙を多く使う企業のペーパーレス対応
- 企業のコスト削減
- 業務量増加で人リソース不足
1つずつ詳細を説明していきます。
紙を多く使う企業のペーパーレス対応
日本企業ではまだまだ「紙を使う文化」が根強く残っており、書類などの紙を使った業務の自動化がこれから広がっていきます。
これまでは人手を使い、書類の内容を読み取ってシステムへ転記をしていましたが、最近は「OCR(Optical Character
Recognition:光学的文字認識)」を使用し、紙面上の情報を読み取りデータ化し、そのデータをRPAにより自動でシステムへ転記することが可能になりました。
さらに、AIを利用したOCRも出てきており、読み取り精度が格段に向上し、業務利用ができるレベルとなってきています。
そのため、これからOCRを使った書類の自動化が広まっていくことでしょう。
OCRだけについて詳しく書かれている記事がありますので、興味がある方はぜひご覧ください。
>>RPAとOCRの特徴&違いとは【具体的な活用方法も、事例付きで紹介】
企業のコスト削減
上記でも記載しましたが、RPAを導入することでコスト削減をすることが可能です。
コスト削減は、労働時間の短縮や、人員の削減などの手段が考えられます
そのような手段を選択しても業務をこれまで通り運用していくためには、RPAを利用して業務を自動化/効率化していくことが必要です。
業務量増加で人リソース不足
コロナ禍で、在宅ワークグッズやWeb会議システムを販売している企業などは業績が向上しています。
そういった企業では、業務量が増えたことによるリソース不足により人件費にコストをかけがちですが、単純・定型業務はRPAに任せて効率化/自動化することで、業務量に左右されない運用が可能となります。
RPAの市場規模は日本・世界ともに成長途上
以上、RPAツールや、RPA関連サービスの市場規模についてご紹介しました。
RPAツールの日本国内における市場規模は、2016年度に85億円だったところが、2023年度には1,520億円まで成長することが予測されています。また、大手コンサルティング会社のマッキンゼーによれば、2025年度には全世界で1億人以上のホワイトカラー労働者もしくは3分の1もの量の仕事がRPAツールに置き換わるとも言われています。
これらの調査から、RPA市場は今後もしばらくは成長が続いていくと予測できるでしょう。自社にRPAツールを導入されたい方は、NTTグループが研究開発したRPAツール「WinActor」の導入を検討してみてください。
FAQ
RPA「WinActor」は、どのような業務に活用できますか。
原則として、Windows上でのすべての作業でご利用いただけます。 具体例として、受発注情報の基幹システムへの登録や、複数システム間の情報連携、ソフト開発での検証作業等での利用実績がございます。
RPA「WinActor」は、どのくらいの稼動削減の効果がありますか。
業種や対象のデータ、文書によります。お客様による実証実験では、RPA「WinActor」を利用することで、実験の対象とした業務について最大99%の削減が可能となったケースもございます。導入事例はこちら
RPA「WinActor」が実際に動作している様子を見られますか。
担当者がお伺いしてデモを実施いたします。製品のお問い合わせよりご相談ください。また、各種展示会やイベントにも出展をしております。出展イベント情報についてはニュースをご覧ください。
RPA「WinActor」はどのような特長がありますか。
WinActorのシナリオはフローチャート図として表示されます。フローチャート図は直感的な操作で編集できますので、シナリオの微修正、チューニングであれば、プログラミングの知識がなくても対応ができます。詳しくはWinActorの製品説明をご覧ください。