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みなさん、こんにちは。

本日は踊ってみた、どこ行こうかい?にちなみまして、最近話題のシナリオGoToキャンペーンで旅する計画を立てました。
なかなか通常の生活もままならない状況ですので、せめてWinactorの中で自由に旅をしましょう。

(1)RPAの使い方には、大きく分けて2系統ある

  1. RPAツールを全自動装置として利用する方法
  2. RPAツールを人間の補助ツールとして利用する方法

よく、RPAは1の特徴があるものとしてとりあげられます。
歴史のある企業様や大企業様ではこちらの利用方法で検討することが多いでしょう。
しかし、中小企業様では、むしろ、2の利用方法が多いのではないでしょうか。

もし、中小企業様で1の利用方法で検討している場合には、業務内容を見直すのも一つでしょう。
一日中、RPAをフル稼働させないといけないほどコピペ作業があるのは、それが本当に必要な書類なのか、
他の方法がないのかの検討の余地があります。

RPA時代になっても、無駄な作業は「もたず(コピペ業務をもたなくてよいシステムを使う)」、
「作らず(重複する資料をいくつも作らない)」、「持ち込ませず(紙を持ち込まずデータ(Excelcsv)
でいただくことは可能かと聞いてみる)」が原則です。

必要な書類かどうかを判断するのは意外と簡単で、周りの3人くらい方に「この資料は作ったほうがいいのですか」
と聞いて「うちの会社では毎月作って・・」、「以前から・・」などと回答されるものは基本的に不要の書類です(鬼!)

(2)RPAの起動はどうする

今回はRPA()2で利用されている方向けのコラムとなります。
RPA
を道具として使う場合、判断は人間です。この資料がほしい、これとこれをまとめて処理したい、
この部分を代わりに入力してほしい、メールの準備したい、と状況判断をしてボタンを押すことになります。
私は業務ごとにワンクリックで処理をするよう多数のシナリオを作ってきました。
そこで悩みだったのが「シナリオファイル」。短いものでは「ログインするだけ」というものもあります。
シナリオを探してWinactorの再生を押す、このことだけでもシナリオ作成者が想像するよりもハードルは高いものです。
シナリオ探すのも大変だし普通に操作してもいいか・・となりかねません。
いくらファイルの整理、目次、説明書を作っても限界があります。

そこで、作ったのがシナリオ起動システム。
ユーザフォーラムでも発表させていただいた「シナリオ起動が10倍ラクになる(はず) WinActorリモコン操作計画」。
私が書いたコラムの中でも、特に多くの方にお読みいただきました。

今回はそれの更なる進化バージョンです。シナリオファイルで運用されている場合でも問題なく使用できます。

(3)シナリオGoTo旅行計画

さて、今回の構想は「いままで作ったシナリオをすべてつなげてしまおう」というものです。
先にお話しました通り、利用者の方はどこでボタンを押すのか、シナリオはいつ使うのかに心理的負担があります。

そこで、Aシステム起動 → フルメニュー画面で「何の業務をしますか」と聞き、シナリオが終わったら、
シナリオが終わったその画面で「何の業務をしますか」と聞き選択してもうようにします。
シナリオファイルを探すこともなく業務の旅にでる計画です。

まず、分岐方法の復習ですが基本的にWinactorでは主に2つの方法があります。

  1. 選択ボックスなど → シナリオ内で分岐処理
  2. 選択ボックスなど → シナリオGoTo

一般的に使用されているのは1でしょう。かくいう私もシナリオGoToは一度も使ってきませんでした。
しかし、シナリオ内で分岐させすべての業務を詰め込むのはメンテナンス、可読性上、無謀です。
そこで、今回のキャンペーン!?を利用してシナリオGoToで旅行する計画を練ります。

(4)ハブ空港を決め、そこを出発と着陸の場所とする

いくらシナリオGoToでつなげるといっても計画が必要です。

まず、初めに「中心となるハブ空港」を決めます。
これは基本的には各種基幹システムの「フルメニュー画面」がそれに当たります。

ここから、A業務システムの「a資料印刷」、「b資料印刷」、「c業務入力」など分岐させ変数とし、
シナリオGoToで走らせます。
フォルダ内であれば、相対パスが効き、選択値=シナリオ名+拡張子とすることで、
選択ボックスとシナリオGoToの2ノードで走らせることが可能です。

★ハブ空港シナリオ

 

(5)業務終了後(シナリオ終了後)はハブ空港へ戻る

シナリオが終わったあと、続けて何をしたいか選択させますが、
各シナリオの終わりに分岐させるとメンテナンスが大変なことになります(シナリオ数の二乗の負担あり)

そこで、シナリオの終わりには次のノードを入れ、ハブ空港シナリオへGoToさせます。

すると、ハブ空港シナリオが起動され、また()の画面が表示されます。
シナリオ内分岐等で様々な業務をこなしながらも、最終的には必ずハブ空港シナリオへ返します。

A業務・・色々な処理(シナリオ内分岐)・・・大きなイベント処理(時にはGoTo)・・・
最後は「ハブ空港へGo!」・・・次はどの処理をする(4)の画面・・・
仕事が終わったらお家へ帰る(アプリ終了のシナリオへGo)

(6)起動するボタンを極端に少なくできる。

これにより、利用者の方は最低でもハブ空港(フルメニュー画面)でハブ空港シナリオを起動させるだけで、
選択ボックスが表示され、しかるべきところまで連れていってくれます。
この画面でこの処理をする場合には、このシナリオファイルを・・がなくなり、心理的負担は大きく減ります。

(7)基本メンテナンスは「ハブ空港シナリオ」の選択ボックスのみ

 各シナリオには、最後に「ハブ空港へGo!」が入っているだけですからメンテナンスの必要はありません。
もし、必要なかったら「シナリオ情報のその他の実行抑止状態を保存する」を設定の上「実行抑止」
でワンタッチで止められます。基本メンテナンスはハブ空港シナリオの選択ボックスを増減させるだけです。

(8)更なる工夫

・シナリオ名を体言止めにしない

  1. 作業日報の印刷をしたい.usm7
  2. ○○の画面を表示させたい.usm7

など、シナリオ名をするのもひとつでしょう。それを選択して、そのままGoToで走らせます(あまり文字加工などしたくないので)

・初めから、画面判定をしてみる

やはり、Winactorの心理的負担のひとつに、どの画面で押すの!?が大きいと思います。
今回の構想が完成するとボタンの押す画面が固定される上、選択するファイルも固定されますから負担も軽減されると思います。

それでも、動かす画面(ハブ空港=フルメニュー画面)が出ていなかったら、


のように頭から判定ノードを入れ表示するのもいいでしょう。
各シナリオにつくる必要はなく、ハブ空港にひとつ作ればよいだけです。

 私の中ではRPAは全自動システムではなく、サポート道具としてみていました。
しかし、今回のシナリオGoToキャンペーン構想を実装し、ここはボタン一つでこの画面までいけばいい、
このポップアップは必要ないからOK、自分としては業務選択させるためにここで選択ボックスが表示されて
ほしいなどと組み込むと、まるで、RPAが動いているというより、
既存システムが自社用にバージョンアップされた様相になっています。

もしかしたら、RPAは既存アプリを自分用にカスタマイズするためのプログラミングソフトだったのかもしれません。
どうやら、私にとってRPAとは何なのか、その結論も着陸準備をはじめているようです。

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