【WA0042】ブラウザ変更による仕様違い_ファイルダウンロードの方法について(その2)
こんにちは、NTTデータ WinActor技術支援チームです。
いつもユーザーフォーラムをご利用いただき、ありがとうございます。
IE11サポート終了もせまり、ブラウザ(Chrome、Edge、Firefox)移行の為、
シナリオをブラウザ操作に対応したものへの変更を進められている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、ダウンロードしたファイルを任意のフォルダへ保存する方法についてご紹介いたします。
IE11では、ファイルダウンロード時に以下のような画面が表示されていました。
そして、この画面の保存ボタン横の▼から、「名前を付けて保存」を選択し、任意のフォルダへ保存されていたかと思います。
ところが、ブラウザ(Chrome、Edge、Firefox)では、
表示される画面はブラウザによって異なるのですが、いずれもダウンロードフォルダに保存されてしまいます。(※【注意】参照)
これはブラウザの仕様によるもので、IE11の時と同じ操作はできません。その為、シナリオの修正が必要です。
今回は2回に分けて方法を案内いたしますので、シナリオ修正の参考にしてください。
「その2」では、ダウンロードフォルダからの移動、ダウンロードするファイルのURLを使用しての方法をご紹介いたします。
【注意】
普段ご利用になっているブラウザのダウンロード先を変更したり、
ダウンロード前に保存先を確認する設定を行っていても
「ブラウザ起動」で開いたブラウザは初期設定となる為、ダウンロード先はダウンロードフォルダになります。
■ダウンロード前に設定画面で、ダウンロードフォルダの変更を行う。
・設定画面でのダウンロードフォルダの変更は、開発元が提供しているサンプルシナリオが便利です。
※各ブラウザ(Chrome、Edge、Firefox)に対応しています。
サンプルシナリオ/ブラウザ関連/「ブラウザ関連ライブラリでダウンロード先フォルダを変更するサンプルシナリオ」
https://winactor.biz/samplescenario/2021/12/20_4936.html
サンプルシナリオ「ブラウザ関連ライブラリでダウンロード先フォルダを変更するサンプルシナリオ」イメージ
■設定画面で、保存先を確認する画面を表示させるようにし、都度任意のフォルダを指定する。
・設定画面でダウンロード時に保存先を確認する設定は、前項目で紹介した開発元が提供している
「ブラウザ関連ライブラリでダウンロード先フォルダを変更するサンプルシナリオ」を編集ください。
《編集内容》
「設定ウィンドウの操作」グループの操作をダウンロード時に保存先を確認する
トグルボタン等を操作する内容に変更ください
Chromeの場合
①「TAB+Enter」(エミュレーション)のTabのDownUpを1つ追加ください。
※この操作の前の「画面サイズ縮小」はそのままにしておいてください。
②「ウィンドウ状態待機」、「ダウンロード先設定ウィンドウの状態確認」(サブルーチン呼び出し)、
「文字列設定(WIN32)」、「クリック(WIN32)」は不要です。
Chrome イメージ
変更イメージ
Edgeの場合
①「クリック」のXPathを「ダウンロード時の操作を毎回確認する」のトグルボタンのXPathに変更ください。
//*[@id="section_downloads"]/div[2]/div/div[2]/div[2]/div/div/input
②「ウィンドウ状態待機」、「ダウンロード先設定ウィンドウの状態確認」(サブルーチン呼び出し)、
「文字列設定(WIN32)」、「クリック(WIN32)」は不要です。
※「ダウンロードの開始時にダウンロード メニューを表示」のトグルボタンをONにすると、
ダイアログが自動表示するようになります。
Edge イメージ
変更イメージ
FireFoxの場合
①新しくライブラリ/23_ブラウザ関連より「クリック」を設定する。
ブラウザ名は、「ブラウザ起動」と同じブラウザ名を設定し、
XPathは、「ファイルごとに保存先を設定する」のラジオボタンのXPathを取得し、設定する。
//*[@id="alwaysAsk"]
②「参照ボタンまでTAB押下」(繰り返しグループ)、「エミュレーション」、「Enter」(エミュレーション)、
「ウィンドウ状態待機」、「ダウンロード先設定ウィンドウの状態確認」(サブルーチン呼び出し)、
「文字列設定(WIN32)」、「クリック(WIN32)」は不要です。
Firefox イメージ
変更イメージ
・保存先を確認する画面の操作は、ブラウザによって異なりますので、ブラウザに合わせたライブラリをご利用ください。
Chromeの場合
保存画面が表示されますので、保存画面の操作を行ってください。
保存画面イメージ
操作イメージ
Edgeの場合
右上ダウンロードのアイコンに青の 「!」 マークがつきますので、ダウンロード メニューを表示させます。
ダウンロードメニューの操作を行ったのち、保存画面の操作を行ってください。
※設定画面で「ダウンロードの開始時にダウンロード メニューを表示」のトグルボタンをONにすると、自動表示されます。
右上のダウンロードメニューの操作は下記ライブラリをご使用ください。
ライブラリ/04_自動記録アクション「エミュレーション」(Ctrl+J) ※ダウンロード メニューの表示
ライブラリ/04_自動記録アクション「エミュレーション」(Tab×2回+Enter) ※名前を付けて保存ボタンのクリック
※ダイアログのウィンドウ識別名を取得できます。(空のウィンドウタイトル)
【参考】
コラム:Edgeダウンロードウィンドウ操作
Edge イメージ
保存画面イメージ
操作イメージ
FireFoxの場合
中央にダイアログが表示されますので、その画面の操作を行ったのち、保存画面の操作を行ってください。
中央のダイアログの操作は下記ライブラリをご使用ください。
ライブラリ/04_自動記録アクション「エミュレーション」(Alt+S)
※ダイアログのウィンドウタイトルは、ダウンロードするファイル名が入ります。
ウィンドウ識別ルールの編集が必要な場合は行ってください。
保存画面の操作は、下記ライブラリをご使用ください。
・ファイル名の設定
ライブラリ/04_自動記録アクション「文字列設定(WIN32)」
ノード/アクション「クリップボード」+ライブラリ/04_自動記録アクション「エミュレーション」
・保存ボタンの操作
ライブラリ/04_自動記録アクション「クリック(WIN32)」
ライブラリ/04_自動記録アクション「エミュレーション」
ダイアログイメージ
操作イメージ
尚、「ブラウザ変更による仕様違い_ファイルダウンロードの方法について(その1)」では、
ダウンロードフォルダからの移動、ダウンロードするファイルのURLを使用しての方法を紹介しております。
【動作検証環境】
WinActor:Ver.7.3.0
OS:Windows10
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