WinActorアンバサダーコラム Vol.15(関 尚弘)
こんにちは。WinActorアンバサダーの関です。
突然ですが、3月末を持ちまして、WinActorアンバサダーを退任させていただくことになりました。2年3ケ月間どうもありがとうございました。
Vol.14の投稿から時間が経ってしまい申し訳ありません。私は様々な社外活動をしているのですが、昨夏より人事関連の法定業務電子化に向け、法制度見直しを行政に提言する「ロビー活動」の業務量が増えていることから、退任させていただくことにしました。
ロビー活動では多くの企業に声を掛けて、実務担当者の皆様の声を集め、就労証明書の様式統一や住民税税額決定通知の電子化、年末調整の電子化などの改善を求める提言を行政に対して行っています。就労証明書の様式統一に関しては2016年から活動を開始し、2023年12月5日にようやく「標準様式を原則使用」するよう岸田首相の名前で内閣府令が発出されるところまで来ました。
最初は細々と「点」の活動を進めていました。長く続ける中で、少しずつ同じ志を持った仲間が見つかり、「点」の活動と「点」の活動が繋がり「線」になりました。そして、昨年から「線」と「線」が繋がり「面」の活動になってきたのです。署名の提出、法改正に際してのパブリックコメント提出、前大臣を訪ねての陳情、政府の勉強会でのプレゼンテーションなど、活動の中身が広がっています。
RPAと全く関係ないようなことを書いてしまいましたが、RPAの普及プロセスと似ている部分が沢山あると思います。「Vol.04標準化の必要性に自分で気づく」に書きましたが、業務効率化・自動化を進めるためには、標準化が必要です。全国1741の自治体で就労証明書の様式がバラバラであったが故、手書きやそれに近い形で対応せねばならず、日本国内の雇用先で年間推計約200万時間の工数がかかっていました。この様式を標準化して統一できれば、RPA化してシステムから就労証明書をボタン1つで出力し提出できる!そんな姿を思い描いています。
最終回なので、このコラムで何度もご紹介した弊社経理部の近況をご紹介しておきましょう。
活動開始から6年半経った今も毎月のRPA定例会を継続し、ナレッジシェア(困りごとを共有し、アイデアを持ち寄って解決)しています。今年度は素敵なチーム名をつけ新入社員を中心とした7期生も取組んでくれています。同じ職場に1期生や2期生などの先輩がいるので、活動の理解や支援を得やすいのもよい活動になっている一因と思います。
RPAを軸にした活動にはいろいろな形態があると思いますが、「標準化」と「活動の継続」は大事ですね。経理部が活動を継続できているコツはRPAを人材育成ツールと位置づけていることにあると思います。ご興味がある方は、過去のコラムをぜひご笑覧ください。(アンバサダーを退任しますが、NTTデータさんのご好意で、過去のコラムは残していただけることになりました。)
このコラムで、毎回ひたすら書き続けてきましたが、「RPAが人材(人財)育成ツールである」という考え方は今も全く変わっていません。
拙文をお読みいただきありがとうございました。
変えること、変わることを楽しみましょう! Have Fun!
関 尚弘(Seki Naohiro)
古河電気工業株式会社
戦略本部 ICT戦略企画部 主席
BPR・プロジェクトファシリテーション プロフェッショナル
※2024/3/31 で退任され、プロフィール等は同日時点の情報です