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WinActor導入事例【楽天損保】 保険業界の大量の事務作業をRPAで解決!

RPA「WinActor」導入企業の楽天損害保険株式会社様の導入事例

(向かって右、楽天損害保険株式会社 代理店サポートセンター見積センター長 小松久宣氏、向かって左、 システム企画部システムサービス課 今井健太氏)

 

楽天損害保険株式会社(以下、楽天損保)は2018年7月2日に朝日火災海上保険株式会社から社名を変更し、楽天グループの損保会社として一層の活躍が期待されている。

 

損害保険会社として同社の歴史は古く、保険業界特有の紙問題に長年悩まされてきた。その楽天損保が業務効率改善に選んだのが、RPA(Robotic Process Automation)の国内シェアNo.1ツール「WinActor」だ。

 

今回お話を伺ったのは、社内でRPA化の旗振り役のお二人。代理店サポートセンター 見積センター長の小松久宣氏と、システム企画部システムサービス課で技術面のサポートを行う今井健太氏だ。

 

保険会社の宿命、紙問題!解決への挑戦

まずは、業務効率化を妨げる保険業界特有の問題点を、業務を知り尽くした見積センター長の小松氏が話してくれた。

 

小松氏「保険業界には『紙問題』があります。つまり大量の紙のデータを部署間で右から左に引き継いで作業しなければなりません。単純な作業ですが、相当の人員が必要で、多くの時間と人件費を費やしてきました。」

 

保険業界なら当たり前の「紙」による契約申込書や承認請求書。この紙ベースの業務を何とか軽減できないかと苦心してきたそうだ。

 

小松氏「手書きの申込書をデータ入力するのはまだしも、元々データだった情報をプリントアウトし、基幹システムに再度データ入力する作業がありました。担当する社員や派遣社員さんにとって大きな作業負担で、非効率で不満が多い業務でした。」

 

その不満を解消できないかと、様々な業務効率化の施策を実行。おりしも「働き方改革」が叫ばれ、労働人口の減少も喫緊の課題とされていた2017年夏、小松氏にWinActorとの出会いの切っ掛けが訪れた。

 

小松氏「それまでも自動化のアプリケーションを利用したり、Excelのクエリ機能でデータ抽出したりと、業務効率化に挑戦してきました。社員間で情報共有をしていく中で、『RPAというツールがあるらしいよ!』という話がありました。初めて「RPA」という言葉を耳にした瞬間です。」

 

WinActor導入事例1_楽天損害保険様

【図】導入事例1:処理データはExcelなど複数のソフトウェアを経由し基幹システムに入力するためオペレータによる作業が必要だったが、WinActorを異なるソフトウェアの橋渡し役にすることでオペレータの作業が不要になる

 

WinActor勉強会が、導入成功の決め手に

社内の業務効率化の機運が高まる中、RPAが効果的ではないかとの声が挙がり、そこで担当に指名されたのがシステム企画部システムサービス課の今井健太氏だ。そしてまずどの業務をRPA化するか、RPAツールの中で何を選ぶかの検討が始まった。

WinActorの導入の決め手について話す楽天損保様

今井氏「システム企画部として、RPAの動作確認や基幹システムへの影響などを検証しました。一例をあげれば、基幹システムのOSとの親和性の評価を行いました。その結果、低コストで始められ、販売パートナーのサポートも充実しているWinActorに決めました。」

 

WinActorのトライアル実施が決定した楽天損保。RPA化を進める推進チームがすぐに組織された。

 

今井氏「社内から推進役となる6部署19名を選抜しました。システム企画部の社員はもちろん、事務部門や保険商品の開発部門、営業をサポートする営業推進部など、ほぼ全社的な取り組みとなりました。」

 

トライアル開始は、まず「RPAとは何か」を知るための勉強会からだった。2か月にわたり、1コマ2時間で全10回、座学とより実務に近い形での密度の濃い勉強会が行われたが、参加者からは当初、様々な反応があったようだ。

 

小松氏「どの業務でWinActorが活用できるのかイメージつかず、壁が高いと感じる参加者もいました。参加者には温度差がありましたが、勉強会が終わるころには自分でシナリオを作成できる人も現れ、『こんな使い方はどうだろう』と、自発的に業務自動化のアイデアを出せるようになりました。」

 

人材サービス会社が導入を全面サポート

導入から現在まで二人三脚でサポートをしてきたのが、WinActorの販売パートナーであるヒューマンリソシア株式会社(以下、ヒューマンリソシア)だ。人材派遣業として名高い同社だが、全国規模で勉強会を開催できるサポート体制など、RPAを積極的に推進している。

WinActor勉強会について話すヒューマンリソシア

(ヒューマンリソシア RPA事業本部 東日本RPA営業1課 課長 立原誠氏)

 

同社のRPA事業本部の立原誠氏は、当時のWinActor勉強会の様子をこう語る。

 

立原氏「最初のうちは自ら手を上げて勉強会に参加された方と、上司の指示で参加された方では雰囲気が違いました。ただ、映像も交えて勉強会が進んでいくと、参加者の皆さんのやる気がどんどん上がっていく様子が肌で感じられるようになりました。」

 

楽天損保におけるWinActor勉強会は、同社のRPA導入を成功に導いた要因だと太鼓判を押す立原氏。それは、実際の作業環境でWinActorが動く映像を、参加者に見せた時にスイッチが入った。

 

立原氏「例えば、Excelが連携して動く様子を見せることは、座学でイメージするよりも何倍もインパクトがあり、WinActorを理解するスピードが速くなりました。勉強会の後半では、楽天損保様からの要求がどんどん上がり、それに何とかして応えよう ! と私共もアイデアを絞り、良い循環が出来上がっていったと思っています」

 

半年で7,259時間削減が視野に! 決め手は動画

動画活用の効果で勉強会は順調に進み、楽天損保でのWinActor本格稼働が2018年4月に始まった。トライアル期間で作成した6本のシナリオでスタートしたRPA化はすぐに予想以上の成果を得ることになる。

 

今井氏「トライアル終了時には、6本のシナリオで1700時間の作業時間短縮を達成しました。その後続々とシナリオが増えていき、開始から6か月後、9月末の時点で55本のシナリオが稼働しており、現時点で年間7,259時間の削減を見込んでいます。さらに今も30超の業務に関して、シナリオ制作の予定があります。」

試行成果と導入

 

 2018年1月:2ヶ月間のトライアルを開始

 ・各部署から推進役を選抜し、6部署19名体制で研修、ロボット作成を実施

 ・週に1回、ヒューマンリソシア社講師を交えたロボット作成報告会を開催し、課題等を共有

 ・1業務については、外部へロボット作成依頼するケースを想定しヒューマンリソシア社と2人3脚で作成実施

 

 2018年3月:トライアル評価・報告会を実施

 ・当社基幹システム、WEBオンライン、 独自アプリケーションなど多方面で利用可能であることが各部署から報告

 ・製作ロボットは、8体(実際に本番業務で使用:6体、4月から本番業務で使用:2体)

 ・2つ以上ロボット作成し、業務移行が達成できた社員は5人に

 

 2018年4月~:ユーザー部門主導型で本格利用開始!

 ・9月現在、開始から6か月で55体のロボット制作。削減効果 7,259時間/年間 

 

当初より動画をうまく活用してきた楽天損保。動画の活用はWinActorを浸透させるためだけではない。ビデオで実際の作業を録画することは、WinActorのシナリオ作成に大きく役立っていると小松氏は言う。

 

小松氏「『作業工程を書き出してみて』と依頼すると、ハードルが高く、多くの方が躊躇してしまいます。そんな時は、作業中の様子を後ろからビデオで定点撮影します。どのデータを見て、どのボタンを押しているのか、出力までの一連の作業を録画し、その映像を元にシナリオを作成するのです。原始的ですが一番理に適っている方法です。」

 

WinActorが社内に広く浸透してきた同社では、簡単なシナリオの多くは現場の実務担当者本人が制作すると言う。シナリオ管理の統括はシステム企画部が行い、現場主導でどんどん活用方法を考えてもらう。それが、業務効率の改善に大きく貢献している。

 

WinActor導入事例2_楽天損害保険様

【図2】導入事例2:数百の代理店に固有の情報を送付するために、繰り返しの作業を定期的に実施する。作業内容は毎回同じになるのでオペレータの作業時間削減に加え、スピードアップと人為的ミスの軽減も達成できた。

 

楽天損保の今後のWinActor活用と未来像

楽天損保社内で劇的に進んだWinActorによる業務自動化。今井氏はシステムの担当としてWinActorには利点が多い一方、便利ゆえの懸念もあると言う。

 

今井氏「保険会社のシステム開発には多くの時間を要します。その点WinActorは、現場のニーズを即座に反映するスピード感をもって業務効率化を進めることができます。

これからも様々な業務でWinActorによるRPA化が進んでいくと思います。どんどん利用規模が大きくなると自然災害などでWinActorが一時的にでも使えなくなった時など、事業継続にあたってどのようなシナリオが稼働していたのか、代替手段があるかなど運用管理に綻びが出てしまわないか懸念しています。」

 

単純な作業はロボットが行う時代が来ると叫ばれて久しいが、いまだ多くの企業ではホワイトカラー業務のほとんどを人間が行っているのが現実だ。RPAを端緒にしたロボットと人間の役割分担について、楽天損保の未来像を小松氏に聞いた。

 

小松氏「現時点では基幹システムとのスムーズな橋渡し役が、RPAの立ち位置と考えています。将来、その役割は基幹システム側に取り込まれ、RPAが不要となるかもしれません。とは言え、社内にはまだまだ人間と機械の接点となる業務が存在しており、将来においても役割を変え、WinActorは活用され続けると考えます。」

 

WinActorとの出会いから1年、映像を交えた勉強会や作業のビデオ撮影などユニークな手法を考え出し、独自のRPA活用方法を見つけ出している楽天損保。これからも斬新なアイデアで一層の成果を上げていくことだろう。

 

会社概要

会社名(商号)

楽天損害保険株式会社

本社所在地

東京都千代田区神田美土代町7番地 住友不動産神田ビル

会社紹介

1951(昭和26)年2月28日、野村證券、大和銀行(現りそな銀行)、第一銀行(現みずほ銀行)、そのほか財界人および有力各社の発起により、資本金5,000万円をもって設立、登記された。同年3月17日火災、海上および運送保険の事業免許を受け、営業を開始した。 以後当社は、積極的活動と経営の効率化により着実な発展を続け、2018(平成30年)年3月30日、楽天株式会社の子会社となった。

ウェブサイト

https://www.rakuten-sonpo.co.jp/ (外部リンク)

 

「WinActor」販売パートナー

会社名(商号)

ヒューマンリソシア株式会社

本社所在地

東京都新宿区西新宿7-5-25 西新宿プライムスクエア1F

会社紹介

1985年の創設以来、「教育」をバックボーンとして、多角的に人材事業を展開。人材とスキルに関する新たなニーズを実務の現場から的確に捉え、教育現場へとフィードバックする一貫体制を敷くことにより、他社には真似のできない「育成型人材事業」を実現。 お客様の多様なニーズや社会の変化に、的確、迅速にお応えするため、ワンストップソリューション体制の構築を進め、新しい人材サービスの創出に努めている。

ウェブサイト

https://resocia.jp/(外部リンク)
https://resocia.jp/corporate/solution/rpa/(RPA紹介ページ/外部リンク)

2018年11月22日現在)

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