DX推進の課題とは?大企業・中小企業における課題をご紹介
「中小企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に関する調査(2022年5月)」(※1)によると、DXの推進・検討に着手している・もしくは取り組みを検討している企業は24.8%です。一方、取り組む予定のない企業は41.1%存在するとの結果が出ています。DX推進が求められていながらも、着手している企業が少ないのは、乗り越えなければならない課題が複数あるからです。
ここではDX推進の課題やDX推進により課題を解決した事例を解説しますので、ぜひチェックしてみてください。
※1 独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)による「中小企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に関する調査(2022年5月)」
INDEX
DXとは?
DXは、「デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)」の略称で、情報技術の発展やデジタルテクノロジーの進化によって生まれたビジネスや組織の変革のことです。
DXでは、デジタル技術を用いて、従来のビジネスプロセスやビジネスモデルを効率化・自動化、または改善します。例えば、AI(人工知能)を使って顧客サービスを自動化すること以外にも、ITシステムのクラウド化、データの一元管理など、企業活動を効率化するための取り組みなども含まれます。
アンケートから見た中小企業におけるDX推進の課題とは?
独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)は「中小企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に関する調査(2022年5月)」の結果を公表しました。これによると、全体のDX推進に当たっての課題は「DXにかかわる人材が足りない」が31.1%、「ITに関わる人材が足りない」が24.9%、「具体的な効果や成果が見えない」が24.1%、「予算の確保が難しい」が22.9%でした。
一方、20人以下の規模におけるDX推進に当たっての課題は「予算の確保が難しい」が26.4%、「具体的な効果や成果が見えない」が24.3%、「DXに関わる人材が足りない」が23.5%を示しています。この結果を見る通り、中小企業では「予算の確保」が1番の課題であることがわかります。
大企業・中小企業のDX推進における課題とは?
大企業・中小企業のDX推進における課題には、以下の4つがあげられます。
- 社内文化とリーダーシップ
- リソース・予算
- レガシーシステムとの互換性
- 何からはじめたら良いかわからない
それぞれの詳細を解説します。
社内文化とリーダーシップ
DXを始めるには、まず社内文化の変革が課題となります。DXは単なるテクノロジーの導入だけでなく、企業文化やマインドセットの変革を必要とします。そのため、従業員全員がデジタル思考を持ち、変化を受け入れる必要があるでしょう。また、組織のリーダーがDXの重要性を理解し、その推進にコミットしていることも不可欠です。
リーダーにDXへの理解と明確なビジョンがあれば、全体にそれを伝えることが可能になり、社内文化を変えていけます。
リソース・予算
新しいテクノロジーの導入とスタッフのトレーニングには、費用がかかるものです。しかしDXを推進したあとの効果がまだわからないために、一度もDX推進をしたことのない企業においては、リソースを割くのが難しい傾向にあります。
特に、小規模な企業ではこれらのリソースを割り当てることが難しい場合があります。外部からデジタル人材を引っ張ってくるのも難しい上に、社内人材をリスキリング(新しいスキルを身につけること)するのも困難であることが問題です。
DXにかかわる人材が不足してしまうのは、デジタル技術が急速に進化しており、そのペースに人材育成が追いついていないことが一因です。また、最新のテクノロジーを学ぶための時間やリソースが、十分に取れない場合もあります。
デジタルスキルを持つ人材は多くの業界で求められており、その獲得は競争的です。特に、スタートアップや大手テクノロジー企業などが優秀な人材を引き寄せてしまい、ほかの業界や中小企業は人材獲得に苦労する場合があります。
このように、DX推進においては、リソース獲得・予算獲得は常に課題となります。
レガシーシステムとの互換性
レガシーシステムとは、古い技術やプログラミング言語を使用しており、最新のITシステムやサーバー、通信回線などとは互換性がない、または更新が難しい企業の既存のITシステムのことです。レガシーシステムは、新しい技術やビジネス要件に対応するための柔軟性とスケーラビリティ(システムなどの変化に対応できる度合い)を欠いていることがよくあり、ビジネスの成長や変化に迅速に対応する能力を制限してしまいます。
最新のテクノロジーやデータフォーマットと、レガシーシステムとの間で互換性がない場合、データの統合や新しいアプリケーションの導入が困難になることがあります。
レガシーシステムの互換性があり、より業務効率化できるITシステムを探しだすことが課題となりますが、それにはDX人材が不可欠であり、ここでもまた、リソース獲得が課題となります。
何からはじめたら良いかわからない
DXを一度も実行したことがない企業からすれば、DXを始めようと思ってもどこから手をつけたら良いかわからないというのが大きな課題の一つです。そうした企業には、もともとDX人材が不足していることもあり、社内の人材に聞いてみても何もわからず、結果として延々とDXが進まなくなってしまいます。
また、DX推進を外部に依頼するにも、どのような企業を選んだら良いかわからないといった課題もあげられます。
そのような場合には、まずDX戦略を策定するのが最初の課題となります。DX推進を得意としているコンサルティングファームなどに依頼・相談するか、DX人材のリソース獲得から始めなければなりません。
DXで課題を解決するならRPA「WinActor」
「WinActor」は、NTTグループにより開発・利用されてきた純国産「RPA」ツールです。RPAとは、人間がPC上で行う作業を自動化するソフトウェアのことを指します。従来、人の手で入力していたExcelやWebブラウザーなどで行う作業を自動化できるため、業務効率化が可能になり、作業ミスも減らせます。
RPA導入において、業務に合わせたシステム改修・ツールの開発は不要です。そのため、現場担当者の改善要望に迅速に対応可能です。RPA「WinActor」は連携可能なシステムやアプリケーションも幅広く、さまざまな業務を自動化できます。また、難しい知識のない方でも手軽に業務改善ができる工夫がされています。利用の際に疑問が出た場合は、技術者によるサポートを受けることも可能です。
無料トライアル期間も30日間設けているので、DX推進を考えている方はぜひ、導入を検討してみてください。
DXで課題を解決した事例
DXで課題を解決した事例を3社紹介します。DX推進の参考にしてください。
愛知県の事例
愛知県の県庁では、業務効率化や超過勤務の削減といった課題を解決するために2020年7月から「WinActor」の運用をスタートしました。「プログラミングの知識がなくてもシナリオ作成できる」「既存のWindows系アプリとの親和性が高い」という点が、「WinActor」を採用した理由です。
シナリオの作成から運用まで職員が自ら手がけており、2021年12月には、作成・利用されているシナリオは約50本に上がっています。人事局で行う返納金調書作成業務では、年間450時間の削減効果が出ました。
三菱造船株式会社の事例
三菱造船株式会社では、電子法に対応するクラウド型文書管理サービス「ClimberCloud」の運用を自動化するために「WinActor」を導入しました。「ClimberCloud 」の利用で、書類のデジタル保存が可能に。さらに「WinActor」の利用により必要な書類データを自動でまとめ、「ClimberCloud」に自動登録することが可能になりました。
スキャン作業とチェックで1日1~2時間かかっていた作業も効率的に行えるようになり、デジタル化により年間26万4,000枚の紙と、人による作業960時間の削減が可能になったそうです。
株式会社そごう・西武の事例
株式会社そごう・西武では、デパ地下グルメの宅配サービス「e.デパ地下」を実施していました。しかし注文数が多くなるにつれ、ヒューマンエラーが発生したことをきっかけに、「WinActor」の導入を決めました。出前館からの受注後、手作業で発注票をExcelで作成・プリントアウトしていた作業を「WinActor」で自動化しています。
1件に5分かかっていた発注票作成が1分にまで短縮され、業務効率化が図れただけでなく、ミスもなくなったそうです。
DXで自社課題を解決しましょう
以上、中小企業・大企業におけるDX推進の課題や事例をご紹介しました。
DX化がさまざまなところで叫ばれてはいるものの、DX人材の不足やリソースや予算などの課題から導入ができない企業も多い傾向にあります。しかし、DX化が実現すれば業務効率化が可能になるだけでなく、ヒューマンエラーも防げます。DX化と聞くと何から始めれば良いかわからない方もいるかもしれませんが、まずはRPAの導入により、単純な作業を自動化し、業務効率化を図ってみてはいかがでしょうか。
「WinActor」はIT知識やプログラミングの必要もなく、誰にでも安心して利用していただけます。純国産ツールのため、マニュアルやサポートはすべて日本語対応です。
無料トライアル期間を30日間設けているので、ぜひこの機会に導入を検討してみてください。
FAQ
RPA「WinActor」は、どのような業務に活用できますか。
原則として、Windows上でのすべての作業でご利用いただけます。 具体例として、受発注情報の基幹システムへの登録や、複数システム間の情報連携、ソフト開発での検証作業等での利用実績がございます。
RPA「WinActor」は、どのくらいの稼動削減の効果がありますか。
業種や対象のデータ、文書によります。お客様による実証実験では、RPA「WinActor」を利用することで、実験の対象とした業務について最大99%の削減が可能となったケースもございます。導入事例はこちら
RPA「WinActor」が実際に動作している様子を見られますか。
担当者がお伺いしてデモを実施いたします。製品のお問い合わせよりご相談ください。また、各種展示会やイベントにも出展をしております。出展イベント情報についてはニュースをご覧ください。
RPA「WinActor」はどのような特長がありますか。
WinActorのシナリオはフローチャート図として表示されます。フローチャート図は直感的な操作で編集できますので、シナリオの微修正、チューニングであれば、プログラミングの知識がなくても対応ができます。詳しくはWinActorの製品説明をご覧ください。